スポーツにおける活用
今日、スポーツ分野では多くのデータが収集、活用されています。特に音は幅広いスポーツにおいて、技術や官能性を判定する一つの要素と考えられています。 ゴルフクラブの打球音など瞬間的に変化する音も、LPCスペクトルへ変換することで、詳細な分析が可能です。 音を切り口にスポーツを科学し、技術や官能評価の向上へ役立てることが期待されます。
ゴルフ ドライバーショットの音響分析
クラブの打感やショットの良し悪しをはかる上で、打音は一つの基準となります。 打音をLPCスペクトルへ変換した際に、打球の質(飛距離・高さ・方向性など)により周波数の特徴が現れるかを検証しました。
・使用クラブ PING G410 SFT
・使用シャフト FUJIKURA VENTUS BLUE 60S
・打球データはトラックマンより取得
※打球データは弊社社員が試打したものです。データの表示画面を直接撮影し掲載しております。データはテーマごとに代表的なものを抜粋し掲載しております。
ショットの方向性
フェアウェイをキープしたショットと、引っかけて左へと外れるショットをLPCスペクトルへ変換しました。打球のミート率(ボール初速÷スイングスピード)は近い値となりますが、スペクトルには顕著な差異がみられます。
ミート率
同じ方向(フェアウェイキープ)の打球において、ミート率が異なるショットの打音を比較しました。芯で捉えられていない、もしくは回転数が過剰なショットと、芯で捉えたショットには特徴に差があることがわかります。
打球の質により、打音の周波数に一定の傾向がみられます。
周波数データを蓄積することで、スイングやアドレスなど、課題を絞った上での技術向上へ役立てることができると考えられます。